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年末調整の時期が近づいてきました!(2023年)

【年末調整がやってくる!】
11月も中旬に差し掛かりましたが、朝晩は寒いですが日中は暑い日もあり、なんともいえない気候に戸惑うばかりです。
そろそろ年末年始の旅行や帰省のスケジュールを立てている方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、たのしい年末年始を迎えるためには年内最後の一大イベント、年末調整を乗り越えなくてはいけません。

今回は年末調整についてかんたんにまとめましたので、これから年末調整をしていく企業・事業者・従業員の参考になれば幸いです。


【①年末調整とは】
年末調整とは、かんたんに言ってしまえば会社や個人事業主に雇用されている「従業員の確定申告」のようなものです。
毎月受け取る給与から天引きされている所得税を確定させ、天引きしている所得税の方が多ければ還付、少なければ追加で徴収されます。

【②年末調整の対象となる人】
年末調整の対象となるのは、給与の支給を受けている全従業員となり、アルバイトもパートも対象となります。ただ、下記の方は対象とはなりません
・年収が2,000万円以上ある役員や従業員
・副業や兼業をしており、別の勤務先で年末調整を受ける場合
・途中退職し、転職先で年末調整を受ける場合
・前年の年末調整時や就職時に「扶養控除申告書」を提出していない場合(いわゆる乙欄の方)
 ※その他「災害減免による猶予や還付が済んでいる場合」「非居住者」「日雇労働者」なども年末調整の対象とはなりません。

【③年末調整では対応できない事項】
次の事項は、年末調整で控除できないため、年末調整後に各個人が確定申告書を提出して控除を受ける必要があります。
・医療費控除(年間の医療費が10万円以上)
・寄付金控除(ワンストップ税制を利用していないふるさと納税など)
・住宅ローン控除(初年度のみ、2年目以降は年末調整のみでOK)
 ※その他「雑損控除」「配当控除」「外国税額控除」「寄附金特別控除」も年末調整では控除できません。


【④提出する書類】
(必ず提出)
・給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 ※これだけ翌年分
・給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書
・給与所得者の保険料控除申告書
 ※ほとんどの会社は年末調整が近づくと上記3枚の紙を渡されると思います。

(該当者のみ提出)
・各控除証明書類(生命保険・地震保険・iDeCo・小規模企業共済など証明書がある場合)
・住宅借入金等特別控除申告書(2年目以降の住宅ローンがある場合)
・源泉徴収票(年の途中で勤務先が変わった場合、前職の分が必要です)
 ※上記書類がないと年末調整が正しく行われないため、期限までに提出できないと自身で確定申告する必要があります。

【⑤申告書の記入方法】
【国税庁のサイト】に記入用紙及び記入例が載っています。


【⑥年末調整の流れ(実際の流れは会社や事業主によりますので、あくまでも目安です)】
(11月末頃まで)
・各申告書、控除証明書の回収と確認
(12月中旬頃まで)
・各従業員の確定年税額の計算
・各従業員の源泉徴収票の作成
(1月10日(毎月納付の事業者)又は20日(納期の特例を受けた事業者)まで)
・計算した所得税のうち、支払うべき金額の納付
(1月末まで)
・法定調書、給与支払報告書等の作成と提出
 ※「確定年税額の計算」「源泉徴収票の作成」、「法定調書、給与支払報告書の作成と提出」方法については、お近くの税理士や税務署にご確認ください。

【⑦注意事項】
各申告書、控除証明書はできるだけ11月中もしくは会社ごとの提出期限までには提出しましょう。


以上、かんたんではありますが年末調整についてまとめさせていただきました。

各従業員としては自身の3枚を記入して提出するだけですが、会社としては全従業員の記入用紙のチェック、全員分の計算、全員分の源泉徴収票の作成など、業務負担がかなり大きい作業でもありますので、会計事務所の立場としては従業員の皆さまにはぜひスムーズ、かつ、期限までの迅速な提出をお願いしたいところです。

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